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問題提起に対する私見

 投稿者:NAKO-P  投稿日:2006年 9月12日(火)23時08分1秒
  通報 編集済
   こんばんは。NAKO-Pです。
 水曜日の日記を書かれるまでに応答しなければ、と思っていたのですが、やはりギリギリになってしまいました。

>重要なことは、良い議論が試合で回ることではなく、良い議論を作り出せる選手が出てくることです。

>一流のディベーターが全部原稿を作って、指導したチームにそれを回させるようにすれば、試合では「良い議論」が回ることになるでしょう。

 引用をわざと切りました。上記2点は実はリンクしていないからです。
 良い議論を作り出す、もしくは展開することのできるディベーターを作り出せることは大切だということで、この点は共通認識を持っていると思います。
 しかし、「原稿を準備し、それを使ってもらえば、良い議論が回るか」という点に関しては私は「そうはうまくはいかない」ことを実感しています。管理人さんも失敗談からそうでしたよね。
 なぜなら、相手が、想定通りの議論をしてくるとは限らないからです。

 ここで管理人さんは、幾つかの事例から「でも原稿を作れば…」と思うかもしれませんが、

(1)原稿を作って、かつ、繰り返し訓練することにより、知らず知らずに「良い議論を作り出せる」ようになっている。(=原稿を越える能力を身につけている)
(2)相手がたまたま、準備した原稿を乗り越える能力がない。

 おそらくこの両方だったのだと思います。
 中学のディベートは、残念ながらもう少しこの状態が続くと予想します。ですから、教員が作成した立論が強くて相手が勝てない、といったことが続くでしょう。
 しかし高校レベルでは、“準備した原稿”を乗り越える能力をもったチームが登場しつつあります。実際に会津高校がそれなのです。今回の決勝を見た多くのディベーターが、その点に気付いてくれて、その点を模範に感じてくれれば、ディベート界は発展すると予想します。

>そうしたディベーターの活躍を「地区の取り組み」という文脈で説明することは、危うい部分もあるのではないかとも思います。

 これについては、私の言葉足らずの部分があるので、付け加えます。

●彼らは、地区の取り組みから学んだことを、決勝の舞台で発揮してくれた。
 かつ、それは議論を良い方向に向かわせた。
 =>学んでくれた彼らの努力がまず誉められるべきであることは、当然の前提です
●上記のことから、それまでに行なってきた地区の取り組みの“方向性”は間違っていなかったと判断する。
●東北地区は各校が遠いので、「ディベートをするのでお越し下さい」と呼びかける際に、お金と時間がかかることを、毎回とても心苦しく思っていたのです。呼ぶ側にも来る側にもある負担は、当事者しかわからないかもしれません。しかし今後も「良い議論を作り出せる選手を育てる取り組み」と、自信をもってお誘いできます。
 正直、これだけお金と時間をかけてもらって、「その割りに勝てません」とか「そもそもディベート教育として方向性が間違っていますよ」なんて言われるような取り組みであるならば、早急に真剣に立て直す必要がありますから。ひとまずそれはなさそうだ、というだけでもありがたい、というのが本音です。

 更に「地区の取り組み」と「私(NAKO-P)の企画したこと」とは、意味が違います。敢えて「地区」と書いています。それは、私以外にたくさんいるディベーターが“複合的に互いを高めている”点も、他地区の方々に是非知って欲しいからです。
 決勝のスピーチという表面的なものだけではない部分にも目を向けて欲しいという気持ちで私のBlogにドキュメントを書いています。(が、もう手が回らなくなってきている…)

>現に、(東北地区ではない)ある地区のOBが、ブログで「(自分たちとは別の)〜地区に練習しあいに行くなんて有り得ない」などという、有り得ないほど排他的な記述をしていたのを見たことがあります。

>最近関東にいてよく思うのが、上京してきた関東では何もしないのに、地元に戻ってきたら熱心に活動する、というディベーターが多いということです。

 最後にこの点に関して。
 私が生徒を、各地に引率していくのは、本校OBの名言「ところ変われば立論変わる」を実感するためです。つまり、学校だけ、地区だけの取り組みは、視野を狭くし、論題を多角的に見ることを阻害します。
 関東も学校は多いのですが、議論を考える視野は狭いと思っています。
 恐らく、練習試合で勝った議論をみんなで使うようになって、知らず知らずに議論の幅が狭まり、単純化されてしまっているからではないかと予想しています。

 次に、大会に出場しても、対戦相手校の生徒と本校の生徒が友達になる、というところまでは至りません。今回河東中学校に2回行きましたが、1回目はほとんど何もしゃべれず、2回目で少し知り合える、そして3回目に会った全国では議論ができる、ような状態になりました。

 これが大人ですと、大会のあとの飲み会に行けばOKですw

 真剣に議論をぶつけあう試合も大事で必要なのですが、それを通じて生徒に成長をもたらすには、相手と交流を深めるまでに持って行ってあげたいと思っています(池田修先生が、ある本に書いてあったことも影響しています)。そのためには試合をするだけではダメで、試合外での交流が大切な役割を果たします。過去のOBOG達は、全国に来ても実質試合をして帰るだけでしたよね。しかも勝ち負けの縛りが強過ぎて。ラバーズが例外的なのでしょう。
 本校は来年、関東の春季大会ではなく、北海道の春季大会に出場し、前日入りして、北海道のディベーターと交流できたらどうかなあ、と思っています。

 こんな感じで、生徒同士、そしてディベートの指導者同士が、地区を越えて交流するような下地が整えば、相手地区のディベーターを尊重できる環境が整いますので、地区が対抗するような構図も自然と解消されるだろうと思っています。

 ということで、管理人さんの懸念が解消される方向への道の半ばにあると思っております。長くなりまして失礼しました。m(__)m

http://nako-p.cocolog-nifty.com/

 

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