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美舟漂流記〜2〜

 投稿者:けいIVALAちくちく  投稿日:2009年10月15日(木)01時51分59秒
  通報 編集済
  10/11 in 京都〜姫路
翌朝早くにモーテルで目が覚めたジャグジャグ一行は、
賀茂川を散歩したり、珈琲好きコニシ氏に連れられて
言わずと知れた名店、六曜社にて珈琲&ドーナツするなど……

普段甘いものをあまり食べないマイパルですが、
このドーナツはウマイ!
このサクサクの外皮とふわふわの中身のコントラストの妙、
甘さがごくごく最低限なのも好み!
珈琲はもう、ボクなんぞがどうこう言う域ではないんですけど、
一口目のあっさりした飲み口とは裏腹にふくよかなフィードバック!
冷めてもいっそう豊かな味の七変化、
くどさとは一切無縁、普段飲みにも最適な敷居の高すぎない
適度に品のあるお味が流石で、私ごとき文句のつけようもございませんでした。
こりゃやはり名実ともに京都的喫茶界のビートルズかもしれん……。
我家的喫茶界のベルベットアンダーグラウンドを目指す自分としては、
その道のりのあまりの遠さを思わず溜息が出るというもの……
さてナパームデスばりに短い京都気分をベタに、
されど確実に堪能した一行は一路姫路に。

EASEで早速、激痩せで更に男ぶりが増したオーナー四海さんの淹れてくれる珈琲を堪能。
「う、コレもウマイ!」
こりゃ姫路喫茶界のローリングストーンズかもしれん……。
ライブをしにEASEを訪れるのはこれで何度目か? というくらい過去幾度となく
ここを訪れているのに珈琲をオーダーしたのは恥ずかしながら実はこれが初なのでした。
マイルドで豊かな温かみのあるこのテイスト!
一方でピリリと引き締まるビターなこの緊張感はまるでEASEそのものではないか。
今まで店の「顔」を見ずに自分はライブしていたのか、と思うと少し情けない……。
が、「フォーエバー・スチューデント=生涯学徒」がモットーの自分にとって
「もう遅すぎる」ということはないと思うので、ここから改めてEASEとの関係を始めようと思ふ。
四海氏とコニシ氏、ヤマグチ氏の間では「青春のバイク談義」が展開されていて
バイクはおろか、車の免許も持たない自分はとてもじゃないが、
カウンターに流れる大人(オヤジ)の時間について行けない……。
どうやら今では温厚な彼らも、その昔は大層暴走していたということだけは間違いないようだ(半分嘘)。
その後は四海氏の「ウマい珈琲の淹れ方」入門塾、
豆の量はやや多めが吉、ネルの方が角がとれて丸みのある味になるそうだ。

ヤマグチタカノブ>
本日のイベント「唄の後始末」の主催者ヤマグチ氏の私家製フォーク。
のめって流れる月見そばの卵のような曲線を描くその手並みに、
何とも氏特有のこだわりと可笑しみを感じずにおれない。
以前よりも自由度が増したかな?
というジャズ(勿論いわゆるジャズじゃ全くないです)が嬉しい、
照れと攻めがせめぎあう演奏。
自分も大概緊張しいですが、開演前の雑談にてにご自分も「緊張しいだ」と
おっしゃっていたヤマグチさんの唄を聴いてると
自分を偽らず、お客さんを偽らずにただただ誠実に自分を歌えば、
おのずと伝わる唄はあるかのように思えてくる。

慌ただしい移動の中にあって、こうしてひとたびゆくりヤマグチさんの
久々のビザールなフォークに目と耳を傾けていると、
ああ久々に姫路の街にやってきたことであるなぁ……と実感がわいてくる。
会場にはトモトモさんは勿論のこと、
ゑでぃ&まぁこん、道下くん、ビルさん、マサオさんなどの顔もあり、
それもひとしおであった。
11月に東京で共演予定のロケットサンさんも見に来てくれて挨拶できてよかった。
そしてまたしても広島からRyu.古賀さんが車を転がしてご来場! サンクス!

藤田ゆか>
今年の初夏に円盤で共演したときに始めて聴いて以来の元手水の藤田さんのソロ。
とてものびやかに自分を解放してゆく素敵なベースソロ。
自分の好きな世界、人、場所、物etc……
藤田さんはとてもはっきりそれらを自分の中に持っているんだなぁ
などと、いつでも移り気な自分には頼もしく思えてくる。
実際に彼女の200本を越えるオーバーオール・コレクションは有名だ。
勿論この日もいつも通りオーバーオールにコンバースのオールスターを召していらっしゃった。
こんなにはっきりと、ぽっかりと開いた穴=空虚についてこだわりと愛おしみを込めて
歌える女性をあまり知らない。
現在完成直前のアルバムを絶賛ミックス中とのことで完成が楽しみです。

3月33日>
25歳オールの同級生たちによるフレッシュ極まりない京都の3ピース。
羅針盤やスピッツ、スミスやキンクスなんかを思わせてくれる
ミッドテンポ中心なグッド・ポップソングスが眩しかったです。
曲もいいし3人それぞれが各々の曲でボーカルをとるスタイルも、
ティーンエイジファンクラブみたいで素敵。
話していても全く気取らない気さくな人柄が高感度大です。
実際に彼ら目当てとおぼしき若い女の子二人組や三人組がポツポツ来場していたが、
こういう人達が売れるんだろうな〜と思ったし、売れてほしいと思った。

ジャグジャグフットフット>
個人的な話で恐縮ですが、EASEは何故だかいつも緊張してしまい、
序盤のプレイがヨレ&ブレがちです。すいません……
途中から持ち直せたかな?
コニシさんが「ユウコさんにメインでボーカルとギターソロを」とご要望の
「メリーゴーラウンド」と「メイデイ」で締めるという異色の展開。
何をどうやってもこの4人の音楽になるだろうな、という自信でもあり、
なってほしいな、という挑戦でもあるかな。
コニシさんが演奏間際に突然「この曲のここでソロをはさんでいい?」と来たので、
ぼくもお返しに別の曲で「じゃあここでソロ弾きます」と返す。
今日はギターソロ祭だな……。
頂いたアンコールに急遽「ジャグジャグフットフットのテーマ」。
この曲で僕が使うはずのラッパ類は車に積んだままなので、
立ちコーラスと指パッチンとハンドクラップにて苦しい応戦。
思わず嵐の中を傘も持たずに突っ立っている気分に……

この日も前回の神戸ビッグアップルに聴きにきてくれたという方が
いらっしゃってて声をかけて下さり大変ありがたかった。
自分もなるべく自分が気に入ったライブでは
演奏者に声をかけてみるべきだし、自分も勇気を出してなるべくそうしてみようかな、などと思う。

その後はおなじみのお好み焼き屋で夜遅くまで打ち上げ〜
ここでゑでぃさんとトモトモさんのコンビトークが実現、最強だね!
オモシロすぎて今回も死にかけました。

この日は結局朝から3杯も珈琲を頂いてしまい、
夜寝られるか心配してたけど
ヤマグチ邸に到着後、ワインや焼酎など頂いてたらあえなくバタンQ〜


10/11 in 姫路〜鳥取
朝も早よから珈琲談義。
ヤマグチさんが焙煎した珈琲……これまたナイス!
丁寧に時間をかけてポトポト落としてくれましたが、
実にコクと薫りの深い一杯でした。
う〜ん自分でもこんな朝の一杯が淹れられたらいいんだけど。
古賀さんもか・な・り・珈琲好きらしいことが発覚、
最近はもっぱらプレス式で淹れているそうです。
某ドラマー氏が古賀さん宅に泊まった際に、
自前のドリッパーを持参されており大変ビックリしたとのこと。
自分の家で他人に珈琲をゴチソウしてもらったのは勿論それが初めてだったそうだ。
ミュージシャンに珈琲好きは多いのか? 珈琲好きにミュージシャンは多いのか?

太陽公園に新しくできた白鳥城を見に行くという古賀さんとはここでお別れ、
一行は次なる鳥取の地へと車を走らせます。

早めに家を出たので昼頃には念願の鳥取砂丘に到着することができた。
う〜む素晴らしい……。
祝日とあってか、人手が多かったがそれにしても、
眼前にぽっかりと現れたこのあまりに荒漠としたスペースは何なんだろう……
裸足になって丘を登った断崖絶壁のその下には白い砂浜〜秋の日本海が寂しげに広がります。
スーパーナチュラル! 鳥取まで来ちゃったな〜
らくだに乗れなかったのが心残りといえば心残りだが、
搭乗料1800円はちょっと二の足を踏んでしまうには十分だ。

ボルゾイレコードにてボルゾイ・マエガキさんと久々の再会。
ボルゾイレコードは思ったよりも広くて、こざっぱりとしたオシャレなお店だった。
広い窓の下に広がる、やけに道幅のある、それにしては人気の少ない商店街が何ともイイ感じだ。
洋邦のインディや古今東西のロック、フォークの新譜、中古は勿論のこと、
ソウルやレゲエ、ジャズなどブラックミュージックに特に力を入れてる感じが
マエガキさん独自のニオイを伺わせ、日夜掘出物を求めて通いたいな〜と思わせる。
レコード屋に限らず、特定のお店の常連になるのが結構苦手な自分ではあるが、
鳥取在住でこういうお店があったら通い詰めること間違いなしだ。

ロンサムパイロット(マエガキ)>
東京で会うと常に酔いどれていて、常に酔いどれた人々と酔いどれ演奏をしている
イメージのボルゾイ・マエガキ氏だったがこの日のライブは違った。
まず冒頭でしっかりと他の出演者の紹介と企画全体の流れをMCして演奏をスタート。
演奏もいつになく、しっかりと正面からマエガキさんの世界観を伝えてくれるものだった。
実に飄々としていながら、繊細なタッチで独自の希望や空想を描いた
素晴らしく絵画的なフォーク・ポップ……
などと書くと陳腐に聞かれるかも知れないけど、そんな風に邪推する人はもう知りません。
何をおいてもライブミュージックこそが雄弁に物語るべきなのだ。
彼のライブを聞いてちょ!
……とか言っておいてなんだが、姫路に引き続いてこの日の来場者にも配布された
「唄の後始末」V.A.音源のボルゾイのインストのミニマル・アンビエント・フォーク録音も
箱庭的で大層素敵だった。

3月33日>
ナガタ君、クラミツ君、ノマ君らが学生時代に出会ったという鳥取の地での凱旋ライブ。
またしても2、3人連れのギャルズが来店〜大変人気があってよろしい(嫉妬)
乾いたドリーミーが今どき? 爽やかに等身大のソツない演奏がさすがだ。
既にここまで音楽的に完成されているというのにCD作品を1枚も出していないのはどういうことか?
今の若者は慎重派なのか? 一生懸命CDなんか作ってもどうせ売れないし、あまり興味もないんだろうか?
ちなみに彼らはボルゾイ・シバタ氏が同店にてライブをした際の打ち上げで
初対面の同氏の寝ソソウを笑顔で(かどうか知らないが)片付けた経緯があるらしく、
そういったところもカワイイ。

ヤマグチタカノブ>
いつになく明るめの色彩がパレットの上で震えて揺れ、つるんと落ちる(落とす)。
そこでボルゾイレコードの空気に触れて自然発色した色こそが今夜のヤマグチさんの唄。
格闘と諦観の隙にふとした瞬間に生み落とされた溜め息やくしゃみのような
トーンの引きつりもまた唄。
出た音を全て認めて生かしてあげるのは全く自分次第なのだな〜などと考える=ライブ。
張力があるから自然ヨレた。
ヨレヨレくしゃくしゃのヤマグチさんの唄はどこまでいってもヤマグチさんのブルースだった。
開場前にQさんがブラインドタッチ?で描いたヤマグチさんがでろろ〜と崩れ落ちたような
笑顔があまりにそっくりでハッとした。「弱っちゃうな〜」とヤマグチさんが笑った。
……ところでヤマグチさんの6弦バンジョーのヘッドの星マークが
サッポロ黒ラベルに見えてしょうがない。

ジャグジャグフットフット>
この日はアコギでフォーク編?
個人的にはツアー3日間の……ひいては結成以来の一つの集大成が傑出した出色のギグに
なったと思う。スペシャルな場の磁力に引っ張られるところも勿論あったと思うけど、
それにしても演奏しながらに自分達の一音一音にひりひりワクワクできてハッピーだった。
終わったそばからもうすでに「次はこうしたいな〜ああしたいな〜」なんて
ネクストにつながる感じもアリ。
ちなみに後でわかったことだが、偶然にも1年前のこの日はジャグジャグフットフットが
1年前に初ライブをした日で奇しくも一周年記念ギグとなったのであった。
演奏前に急遽
ぼく「砂丘の曲作って演奏しませんか」
コニー「いいよ。共作しよう」
ということになり、ボルゾイレコードの屋外喫煙スペースにて4人で作曲&練習した
「ホワイトサンド昼」という曲も思いのほかうまくいってよかった。

「ホワイトサンド昼」 by ジャグジャグフットフット

サラ〜サララ〜ラララ〜

知らぬ間に首まで
砂に埋まった生活
くり返す日々
いまわしい目覚め

丘の上に沈む
私の福笑う ハハハ
真昼の白いあきらめ
私の福歌う ラララ

サラ〜サララ〜ラララ〜

終演後の打ち上げの魚がサイコーでした。
ネタの新鮮さは言うに及ばず、この惜しみなく分厚い切付けで
この驚きの安価!
死ぬね……(コニシさん風)
ハタハタの焼き物も、海鮮汁も、イカ刺も全てが言うことなし。
極めつけは海鮮丼650円。
これは東京で食らったら1500〜2000円はしてしまうのではないか?
いや、そもそもこんな極上ネタは東京ではなかなかありつけまい。
コニシさんとカオリさんが全く同じものをそれぞれ二つずつ注文して
食しているのが可愛らしかった。
違うもの頼めばたくさん交換できて色々食べれるのに……
などと思ってしまったのはそりゃまた貧乏性の発送だね。

せっかく鳥取まで来たのだからもう少しマエガキさんや3月33日、
鳥取の面々ともゆっくり話していたかったけど是非また来たいな〜と
思ったので、今回はちょっと足りないくらいでちょうどいいかもしれない。

無情にもタイムオーバー〜コニー&カオリペアは岡山へ、ぼくらは再び姫路ヤマグチ邸へ
タイトだったけど充実した旅となりました。
ノンアルコールビアーでガマンにて闇を駆け抜けてくれたヤマグチさんに感謝。
この3日間一緒に音楽してくれた戦友ジャグズに改めて感謝。
こんな形の「共通言語」はジャグズとだから話せるんだ、と思う。
帰りの車中ではボルゾイレコードでヤマグチさんが入手したYO LA TENGOの
ファンキーな新譜が流れております。
ユウコはいち早く即身成仏、ぼくはというと助手席でうつらうつら……

ヤマグチさん「○○ってどういうバンド?」
ぼく「う〜ん、どういうバンドかって難しいなぁ……う〜ん(こっくりこっくり)」

ぼく「どうすれば3月33日みたいに若いギャルがライブに来てくれるんだと思います?」
トモトモさん「×○○△○××」
ぼく「…………(こっくりこっくり)」

という実に不甲斐ない状態にて電池OFF〜夢とうつつの境界は鳥取道の夜のスピードの襞と襞の間へと呑まれてゆきました。
ZZZ...

white sand 昼(p; kaori)
 
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